第4回 - LaTeX による図表の埋め込み

  1. 前回までのあらすじ
  2. 中課題2 の説明
  3. LaTeX の高度な技
  4. 本日のまとめ・課題2つ

雑談

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よくある誤解

0. 前回までのあらすじ

演習 4-1. (前回の復習)
  1. Zipファイル形式は普通のファイルと比べて何が違うのか? 2つあげよ。
  2. LaTeX で、文書の最後に必ず書かねばならないものは? \end{document}
  3. なぜ画像を記録するのに PDF, JPEG, PNG など違う 形式がいくつも存在するのか?

1. 中課題2 の説明

演習 4-2. 中課題2 の準備
  1. まず材料となるファイルをダウンロードする: kadai-latex-overleaf.zip
    (注意: Macを使っている場合は、 上のリンクを直接クリックしないこと! cf. Mac でうまくコンパイルできない場合)
  2. Overleaf の最初の画面に戻り、 新規プロジェクトプロジェクトのアップロード を選ぶ。
  3. ダウンロードした zip ファイルをアップロードする。
  4. 「kadai-latex-overleaf」プロジェクトができるので、 またもや画面左上のメニューから設定の 「コンパイラ」を LaTeX に変更。
  5. リコンパイル し、正しく文書が表示されることを確認する。

Mac でうまくコンパイルできない場合

Mac を使っていて Overleaf でうまくコンパイルできない場合は、 以下のことを試してみる:

  1. まず上の kadai-latex-overleaf.zip をダウンロードするときに、リンクを直接クリックしないこと。 こうすると Mac は zipファイルを勝手に展開・削除してしまう。 これを防ぐためにはリンクをControl+クリックして メニューを開き、リンク先のファイルをダウンロード を選ぶ。 こうすると zipファイルがそのまま保存されるので、 これを Overleaf にアップロードすればよい。
  2. Overleaf にプロジェクトをアップロードするときは、 ダウンロードしたzipファイルをそのままアップロードすること。 一度、展開したフォルダを再び zip に圧縮してはならない。 こうすると以下のようなエラーが出てしまう。 (具体的には、Overleaf の画面左上に「kada-latex-overleaf」という余計な フォルダができてしまっている、 こうすると latexmkrc が Overleaf に正しく認識されず、エラーとなる) :

    正常な場合


    ダメな場合

2. LaTeX の高度な技

2.1. 図の埋め込み

以下のコマンドを使うと、 文書中に画像ファイル (.png あるいは .pdf ファイル) を埋め込むことができる。

\begin{figure}
\includegraphics[width=0.80\linewidth]{ファイル名}
\caption{図のキャプション}
\end{figure}
演習 4-3. 図の埋め込み練習
  1. 前回の 演習 3-5. で 使ったプロジェクトを開け。 (消しちゃった場合は、ふたたび sample.tex をダウンロードして作成すること。)
  2. このプロジェクト内に、matplotlib で作成した論文 図2 の 画像ファイル (fig2.png) をアップロードせよ。 (ファイル名は違っていてもかまわない)
  3. sample.tex の中に、以下の内容を追加せよ:
    \begin{figure}
    \includegraphics[width=0.80 \linewidth] {fig2.png}
    \caption{ネットワークの解析に要した時間の時系列遷移}
    \end{figure}
    
  4. リコンパイルし、正しく図が埋めこまれていることを確認せよ。 (LaTeX の判断により、図が勝手に次ページに送られることがある)
  5. 注意: 図を埋め込むためには、 文書の最初 (\documentclass のあと) に以下の1行が必要である: (sample.tex にはすでに入っている)
    \usepackage [dvipdfmx]{graphicx}
    

2.2. 表の埋め込み

演習 4-4. 表の作成練習

2.3. 図表へのリンク

演習 4-5. 図表へのリンク
  1. 演習 4-4. で作成した表に 見出し「各都市の気温」、 およびラベル tbl:temp をつけよ:
    \begin{table}
    ...
    \caption{各都市の気温}
    \label{tbl:temp}
    \end{table}
    
  2. 同じく演習 4-4. の表を matplotlib で棒グラフとして描画し、 fig:temp というラベルをつけよ。
    \caption{各都市の気温}
    \label{fig:temp}
    
    棒グラフを描画するには以下のようにする:
    import numpy as np
    import matplotlib.pyplot as plt
    
    plt.bar(['Tokyo','Honolulu','Yakutsk'], [31,32,26], label="Highest", color="red")
    plt.bar(['Tokyo','Honolulu','Yakutsk'], [1,19,-42], label="Lowest", color="blue")
    
    plt.xlabel("City")
    plt.ylabel("Temperature")
    plt.legend()
    plt.savefig("./temp.png")
    plt.show()
    
  3. 上の a. と b. を配置した文書を作成し、 以下のような文を入れよ:
    表 \ref{tbl:temp} および
    図 \ref{fig:temp} を参照のこと。
    
  4. 上の文章に正しく番号が挿入されることを確認せよ:
    表 1 および図 1 を参照のこと。
    

2.4. 論文の引用

3. 本日のまとめ・課題2つ

小課題4. LaTeXによる表作成の演習 (7月12日締切)

Overleaf で作成したプロジェクトをZip形式としてダウンロードするには、 画面左上の メニュー ボタンを開いた後、 「ソース」をクリックすればよい。

中課題2. 図を埋めこんだ論文PDFを完成させる (7月19日締切)

採点基準

  1. すべてのファイルが揃っており、リコンパイル時にエラーが出なければ 5点。
  2. 表がきちんとできていれば +5点。
  3. 数式の埋め込みがきちんとできていれば +5点。
  4. \cite\ref を使った引用ができていれば +5点。
  5. LaTeXのコマンドが正しく使えているかどうかが採点対象である。 文章のタイプミスや、図の多少のズレは減点しない。

参考資料

宿題 (提出の必要なし)

次週予告


Yusuke Shinyama